アールデビュタントURAWA2013の結果通知について
取り急ぎ入選者のお名前を掲載させていただきます。
若子 沙織
櫻井 和也
井澤 香織
こばやし まな
竹内 万貴
岩井 綾女
若村 大樹
(順不同敬称略)
2013.4.4
監修 與倉豪
今年もアールデビュタントに沢山の方が応募して下さり大変ありがたく思いました。アールデビュタントは2010年から始まり、今回の審査で4回目を迎えました。2010年の第一回目から昨年の第三回目まで目に見えて成果が上がって行ったことは、私たちが長く行ってきた「若手の育成・現場主義」が間違っていなかったことを示していると思われます。昨今の百貨店や画廊の若手起用の火付け役として今後も重責を担って行くつもりでいます。
さて、今年のアールデビュタントですが、やはり今までの三回と同じように「絵作り」ということが気になりました。「絵作り」と「マネジメント」はプロのアーチストとして生きて行く上で最も重要な要素ですが、それとは逆に日本のアカデミーでは最も嫌う要素でもあると思われます。美術を勉強し技術と知識を身に着けて社会に出ればそのままアーチストとして食べて行けるかと言えばもちろんそんなことは殆どありません。もしもそうなら毎年、何千人何万人のアーチストが活躍しているはずです。戦後というトータルで考えたら何十万人のプロのアーチストがこの世に存在しているはずです。けれど現実的にはそうではありません。才能がないわけではなく「何かが足りない」からプロのアーチスト に成れないわけです。その「何か」が「絵作り」と「マネジメント」だということは昨年も総評で申し上げました。勉強の過程では自分との闘いで、自分が納得いくものを作ろうと努力します。それは段階として正しいです。が、社会でプロとしてやって行くには当然の様に自分も満足し、そして観る側も満足させられなくてはいけません。この後者の部分というのが日本の美術教育には欠落しています。いけないことのように言う人もいるでしょう。しかしそれはアカデミー内だけの話で、一歩その閉ざされた箱から出れば様相は変わります。私たちが観てきた歴史上の作品群は皆そういう社会の中での努力が実ったものです。逆に自分本位で作り、歴史に残っていない作品の数を考えて下さい。社会の中の自分・ ・・、作品を通して社会と接点を持つことを考えなければ皆さんの作品も埋もれて行きます。
社会の中で消費されなければ残ることもありません。消費されるから残るのです。そういうステージに立たなければ作品を歴史に残すことは出来ません。
幾ら若手が大手百貨店に起用される機会が増えても一足飛びに社会が変わるわけではありません。「絵作り」と「マネジメント」の浸透がこの国の美術業界を復活させると私は思っています。昨年の第三回展では初めて事前に「絵作り」に関して話し合う機会を設けました。私自身は昨年の飛躍はそこにあったと思っています。それはプロ意識の目覚めを促すものだからです。もちろん全員がそれに気づいたとは言えませんでした。気づいた人は結果を出したと思います。今年の第四回展では昨年の反省も踏まえて、全員が社会の中の画家と言うものを自覚して臨んでもらえればと思っています。そうやって出した結果がその人たち個人にも、これから応募してくる人たちにも大きな良い影響を及ぼすと信じて います。
作品ポートフォリオ受付 2013年1月16日~20日まで
二次審査 作品と作文の受付 2013年3月1日~3日
同上作品返却 2013年3月8日~10日
選抜者展覧会: 2013年8月7日~13日
アールデビュタントURAWA2013
アーティストオーディションについてのお知らせ
このたび、伊勢丹浦和店 美術とギャラリー上原(東京都渋谷区)の共催によりアーティストオーディションを行います。今回は4回目の催しになります。審査はポートフォリオ審査と作品審査、そしてその人物を知るための作文審査を経て10人の若手アーティストを選抜する予定です。
このオーディションが今までの公募展と異なるのは、主に下記の3点です。
1 「アーティストは霞を食べて人生を送るわけではない」という視点に立ち、百貨店の美術部と画商という完全にコマーシャルサイドの人間が、一緒に仕事をしたい、これから育てていきたいと思うアーティストを選抜すること。
2 そして選抜されたアーティストたちは、ただ賞金を授与されたり、作品買上げの栄誉を頂いて御終いなのではなく、合格者のために用意された複数回の展覧会を通して、アーティストとしての仕事の現場を学んでいくことができること。
3 選抜されたアーティストに対しては全20回の勉強会を実施する(受講料無料)。当該勉強会を通し、個々がアーティストとして生き方を模索する援助を行う。
2012年の夏の展覧会ではコレクターの間でも評判を生み、前年の二倍の売上を記録しました。また過去選抜された若手作家たちは、大手百貨店での個展を行ったり、企業での通信販売契約を締結したり、また月刊誌や週刊誌で取り上げられるなどの活躍をしております。
審査概要
一次審査 : ポートフォリオ受付 2013年1月16日か1月20日まで
二次審査 : 作品 & 作文受付 2012年3月1日から3日
合格者対象展覧会: アールデビュタントURAWA2013 2013年8月7日~13日
(伊勢丹浦和店 7F 美術画廊 & プチギャラリーにて開催)
応募資格 : 満20歳以上 満30歳以下(2013.3.31現在)
審査料 : 無料
審査員 : 伊勢丹浦和店美術、ギャラリー上原
問い合わせ先 :ギャラリー上原 アール・デビュタントURAWA2013 係
〒151-0064 東京都渋谷区上原1-21-11 BIT代々木上原Ⅱ 1F
Tel&Fax 03-3467-3932
mail g-uehara@khaki.plala.or.jp
Website http://www.galleryuehara.com