GUAMS

Gallery Uehara Art Management Studio

NEW!! アートマネジメント講座(GUAMS)第12期生を募集します。

募集にあたって「アートマネジメント後進国日本」  與倉 豪

 

日本で初めての、実際の美術市場に則したアートマネジメント講座「GUAMS(ギャラリー上原アートマネジメントスタヂオ)」の第12期生を募集します。

 

お問い合わせが少しありましたので、10名の定員を超えましたら開講とします。ご希望されても10名に満たない場合は、どうぞその旨ご了承ください。

 

まず初めに、この講座は「作品収入で経済的に自立する事」を目標にした内容です。他の仕事を生涯しつつ、趣味で制作し続けて行く人にはあまり役に立たないかもしれません。徹底的に現場の情報を採り入れ、かなり実践的なものに仕上がっています。アートマネジメントは生き物ですから毎年変化する美術市場をウォッチしながら内容も少しずつ変遷しています。

 

受講と同時に(作品審査のうえ)百貨店での企画展に参加して頂くこともあります。昨年度のGUAMS11では、受講者のうち百貨店の展示に出品しなかったのは3名のみで、その全員が自己都合の理由によるものでした。つまりGUAMS11の受講者(他の期も大凡)の全員に百貨店の仕事は来たのです。ここはアートマネジメントの知識を伝えそのスキルを磨いていただく場で、仕事を紹介する場ではありません。ですから仕事の保証はありませんが、現実的には上記のような状態になっています。

この講座は欧米の美術学校の講座の一つと考えられるのが良いと思います。アートマネジメントの用語は既に普及し始めていますが、作り手の視点での講座は未だありません。

 

美術市場の最前線に30年近くいた者の視点で講座は進みます。

この講座からは毎年延べ100人を超える(多い年で200名を超える)若手が百貨店という美術市場の最前線に立ちます。恐らく百貨店美術画廊に最も近い場所がこの講座です。現在の若手ブームもこの講座から始まっています。2010年に伊勢丹と共同で始めました「アールデビュタント」事業は「イレブンガールズアートコレクション」や「薫風」などの全国で展開する人気ユニットを生み、そして多くが個展へと昇格し作品収入を生活の糧と出来ています。 

今までの、ただ消費するだけの自称美術家から社会の一員として生産する欧米型の美術家が日々ここから誕生しています。この講座を受講してチャンスを得て現在活躍している若手アーティストは下記をご参照ください。

https://www.galleryuehara.com/artists/

https://egc-project.jimdo.com/ 

http://kunpuinfo.wixsite.com/kunpu-homepage


そのような中で、ここ以外でも若手の現場投入が始まりました。若手の活躍の場が増えることは喜ばしい事ですが、その表面的な部分は同じでも中身の重要な部分が違います。それは、「アーティストの労働条件」です。欧米では全てのアーティストがアートマネジメントを身に着けて現場に出ますが、現在の日本の若手ブームの中ではそれを飛ばしての(もしくは作為的に隠蔽しての)ビジネスが進行してしまっています。この講座の年間の予定カリキュラムの見出しをご覧いただければわかると思われます。アートマネジメントは美術界の仕組みを勉強する学問です。その基礎知識がなければ相手から提示された労働条件(歩合)が良いのか悪いのかもわからないままビジネスが進行してしまいます。目安がないと言う事です。貴方はアルバイトをする時に同じ仕事で時給900円のところと500円のところ、どちらで働きますか?500円が安すぎるとか900円ならまあまあとか皆さんには目安がありますよね。目安がない事・・・、それはとても危険な事なのです。


 

夢だけが先行し現実が伴わなければ作品は流通しても作家はその収入では実際に暮らせない・・・、そういった状況になってしまいます。この「歩合」の問題は現在最も懸念されるものの一つです。

そのような事がないように欧米の美術学校ではアートマネジメント、つまりはセルフマネジメントを教え、作家がビジネス契約の中で潰れないような知識を事前に身に付けさせます。自動車教習所に例えるなら実技や歴史の講義が場内教習で、アートマネジメントは路上教習なのです。そして欧米の美術学校に半世紀遅れてもなお日本ではこの路上教習の部分がありません。路上経験がなければ走れませんよね。日本はアートマネジメントの一大後進国なのです。このGUAMSではこの国の美術業界の仕組みを教え、美術家が生涯にわたって現役の作家であり続けられるための基礎を作ります。そしてこの講座の特長は、基本的に皆さんと同じ作り手の目線と経験から行われていると言う事です。扱い手や未経験者の学術的な視点(机上の空論的な)ではないと言う事です。

 

ここで学んだ受講生たちは美術雑誌の表紙も頻繁に飾り(ギャラリー上原の取り扱い作家参照)これからアーティストを目指す若い世代の指針となり始めています。皆さんも「作品収入で経済的に自立」して子供たちの目指す対象となってください。

                       2018.3.18. GUAMS講師 與倉豪